「現実なんてクソだ!」ネガティブ思考のススメ

私は、極度の完璧主義者だ。本当はここで「だった」と過去形で言いたいのだが、今現在まだまだ完璧主義の癖が抜けていないのだからしかたがない。


完璧主義者だとなにが悪いかというと、

・何かを始めるのに、完璧にシュミレーションや準備をしないと始められない

・少し失敗したり嫌なことがあるだけで極端に落ち込む


……など、生活で不便になる面があると思う。


私自身がそうなのだから、あまり偉いことは言えないのだが、今回の記事では、そんな私が日々その完璧主義を抱えながらどうやって過ごしているかを、紹介したいと思う。



飲み会なんて大嫌い


いきなりとてもネガティブな見だしでごめんなさい(笑)。


完璧主義な私は、例えば苦手な「飲み会」に行く前なんか、その予定が入ったとたんに、たとえそれが一ヶ月先だろうと、猛烈に焦りだします。


まずは無難な「服」を考えなくてはいけないし、脳内シュミレーションをして、なんとかその場で「ヘマ」をしないように考えないといけません。


飲み会の予定が入ったとたんに、もう私の脳は心配だらけで休まるヒマがなくなります。


……実は、今実際にそんな状態です。飲み会は二週間後なのですが、今からもう死にたい気持ちになっています(笑)


どんなに頑張っても絶対に「浮く」し、空気読めない発言するし、あの飲み会のバカ騒ぎする雰囲気がダイキライだし……。

今からマジで最悪な気分です。


と言っても、私はこのサイトでも紹介している「あどどきす法」などの、自分なりの「対人の場面をやり過ごす方法」を考えておいています。これは心配性な自分をすこしでも落ち着けるためのいわば「事前のシミュレーション」です。そして実際これを駆使することによって、完全に無言で押し黙ってしまっていた過去の私に比べれば、だいぶ「おしゃべり」ができるようになっています。


……でも……、それでも、嫌なもんは嫌なんです! それは変わらない!


  

はじめから期待なんてしない、もう諦めよう


……じゃあどうするか、って話です。


飲み会意外にも、「嫌だあああああ!」と絶叫したくなる場面はたくさんあります。

カラオケ、デート(……えっ!?……て感じですが、私は男性にデートに誘われて断り切れないと猛烈に後悔します……)、人との食事、仕事の休憩時間の雑談、などなど……。


この「いやーな場面」のことを、脳内シュミレーションすればするほど、なにか失敗したときのことを考えてしまい、次第に行きたくなくなってしまいます……。


(最悪、私は予定をドタキャンしてしまいます)。


それでは、そのことについてなるべく考えなければいいのでは? ……ということになりますが、なかなかそうはいかないのが現実です。

「なるべくなにも考えないように、考えないように……」と思えば思うほど、考えてしまうのが人間ですから。


それでは、その心配事についてつい考えてしまうことは、仕方がない、別にそれが自然なのだからいいやーと、まず諦めてしまいましょう。


そして次に、上手くいくことも、綺麗さっぱり諦めてしまいましょう


「雑談が苦手」も、「空気が読めない」ことも、人間の容姿も、能力のなにもかも、ある程度生まれつき決まってしまっているものです。


私は、完璧主義ゆえ、いつまでも自分の納得いく自分になれないことに、とても焦りといらだちを感じていました。


そして、「もっとちゃんとした人間にならないと」と意気込んで十年以上自己啓発本を読みあさったりしながら努力してきたわけですが、あるときふと我に返っちゃったんです。


「どんなに努力して、多少雑談ができるようになったり、いろんな『ポジティブ思考』の仕方が分かっても、けっきょく『自分の好き・嫌い』とかは変わんないじゃん!!」……と。


いくら努力して理想を目指しても、その姿が「自分にとって不自然なもの」だと、どうしても心が辛い……。


それに、いくらまわりに望まれるような理想の人を目指して努力しても、人間なんだからいつ「ポックリ」逝くかわからないし……。


いくら努力しても、自分の心とか、運命とか、自分自身の手に負えないものは確実にあるわけで……。



それならもう、どうせ生きてて、そしていつか死ぬんだし、それなら、自分の「素」を第一に大切にして過ごすのが一番幸せなんじゃないか、と思ったんです。


それには、上手くいくことを諦めることが必要です。「上手くいかないとだめだ」と思っていると、どうしても「素のままの自分はだめだ……もっと努力しないと」という思考に陥ってしまいますからね。


まず、「どうせ現実なんてクソだし」と言い切る。現実なんてウンコだから、期待するだけ無駄だ、と諦める。


自分が美女じゃなくて凡人でも諦める。口下手でそんな自分が嫌でも諦める。すばらしい才能が何にもなくても諦める。


そんな風に考え出すと、最初はとことん落ち込みます。私なんか昼間から酒を飲まないとやりきれない気分になりました。


「え、それじゃだめじゃん」と思われちゃいそうですが、ご心配なく。まだこの話には続きがあります。



ほんのちょぴっとの「良いこと」に気づけるかも


例えば、仕事にどうしても行きたくない、そんな朝……。


「どーせ、最悪な嫌なことばっかだし……なにしても無駄、努力しても無駄……」


……と、自分自身に言い聞かせて、車を走らせます。

気分は最悪。もう死にたい感じ。


そして、仕事場についていつも通り仕事をするのですが……


不思議と一日終わってみると、「あれ?そうでもなかったかな?」と思うことも多いのです。

それどころか、偶然「良い出来事」があったりすると、ちょっと嬉しくなることも


これが逆に、朝、自分にポジティブ思考を課すとどうなるでしょう?


以前の私は、あまり汚い言葉を使ったり、マイナスなことを考えてはいけない、と思っていました。マイナスなことばかりで頭を巡らしていると、現実にマイナスなことを引き寄せる、と。


そして、仕事に行きたくない朝も、「大丈夫、きっとうまくいく、笑顔で、楽しく…」などと、自分に言い聞かせていました。


しかし、実際そううまくいくことばかりではありません。ましてや完璧主義の私は、少しでもうまくいかないことがあると、すごく気にしてしまいます。


そして、その度に、「大丈夫、次はうまくいく…ポジティブに!」と言い聞かせることになります。

でも、そんなとき、心はすごく辛くて……。


でも、私はそんな「辛い心」を認めてやれない。「もう家に帰りたい」「面倒くさい」「一人になりたい」「苦しい」そんなネガティブ思考は悪だとばかりに追いだそう、追いだそう、としていました。


それで結果どうなるかと言うと、まず身体の不調としてその「ストレス」が表れてきて、次に行動として「無断欠勤」してしまったり、普段の自分より余計に人に無愛想にしてしまったりしたのでした……。



こうなるくらいなら、「ネガティブ」になることを、自分に認めてあげたほうがいいです。そうすることによって、苦しい自分の心を認めてあげることができるし、逆に些細な人の「優しさ」とか、「ありがたさ」に素直に感謝できるようになってくるのです。


私自身は、自分に「ネガティブ」を認めることによって、まず、「完璧に用意できないとダメ」で動けなかった自分の身体が、動くようになりました。


はじめから「どーせウンチ」と思っているので、このサイトを立ち上げたり、日々最悪な仕事に足を運ぶことができています。


諦めると、確かに失う物もあるかもしれないけれど、今、「もっと完璧に、ポジティブに、いい人間に!」と頑張っていた過去十年よりも、私自身、生きやすくなってきています


やっと、「本当の自分自身」を大切にし始められた、という感じです。


ポジティブ思考が性に合う方は、それで幸せになれば一番いいのです。けれど、ポジティブ思考で余計に辛くなるような気がする方は、自分にネガティブに生きることを許してあげるのも、一つの手ですよ。


ものは試しです。レッツチャレンジ。



yuka.