「あ」 ありがとうを言おう

お礼を言うのは必須です。


さっそくですが、今回紹介する“ヒント”は「ありがとう」です。


「?」という読者の方の反応が、思い浮かびます。


「ありがとう? 会話でありがとうをたくさん言えということ?」


と思われるでしょう。確かにそういう意味もあります。


ただ、やたらめったら会話のなかで「ありがとう」を連発していたら、かえって不自然で変な印象を与えてしまいます。


だったらなぜ、わざわざ「会話法」として「ありがとう」を説明するのか。

それにはちゃんとした理由があります。


まず第一に、人と関わるうえできちんとお礼を言えないことは、ちょっと「損」だということがあります。


例えば、会社で社員の一人が、お土産としてお菓子の箱を「みんなで食べてください」と置いていた場合、一言でも「お菓子いただきました、ありがとうございます」などと伝えるべきです。

逆にこれがないと、相手は「自分をないがしろにされている」ような感じを受けてしまうことがあるからです。

それが自分の上司だったりしたら、なおさらお礼を忘れてはいけません。


「こんなの、当たり前のことだし、わかってるよ」と思う方も多いと思いますが、これは誰でもない私自身がそうだったので、あえて書いています。


私は以前はほんとうに「人と関わること」が苦手で、苦痛で、できれば、一日誰とも会話をせずにすごしたいと思っているほどでした。


そんな私は、なるべくなら人と会話をしたくないので、先ほど書いた場合などにも、「自分だけがお土産をもらった訳じゃないし、わざわざお礼だけのために私が話しかけることはないだろう」と考えて、自分から相手に話しかけてお礼を言うという行為ができませんでした。

それゆえに、なんども人間関係を悪くし、その場にいにくくなったこともありました。


相手に「ありがとう」と伝えるべき場面できちんとひとこと伝えることは、よい対人関係を築くために割と必須なのです。


「ありがとう」と伝えるべき場面で、それをせずに無視してしまうと、むしろあなたの印象がマイナスになってしまって損です。


ある意味「当たり前」のことなのですが、「人と話すのが苦手」だからといって、人にお礼を言うことすらなるべく避けてしまっている方がいらっしゃったら、すぐに改善すべきです。


大丈夫、お礼を言い損ねて損することはあっても、お礼を言って損することはありません。


相手になにかをしてもらったとき、進んで「ありがとう」をお礼を伝えましょう。心からでなくても、かたちだけでも、「そのことに関して何もリアクションしない=無視」よりはマシです。


あまり話したことがない人だったとしても、それをきっかけに話せるチャンスができると考えて、積極的に挑んでみましょう。


何度も言いますが、これは「使いそびれると損する」たぐいのものです。

使うタイミングがあれば、逃さずに、感謝の言葉を言ってみましょう。


デートの最後には、「今日は一日ありがとう、楽しかったよ」です(リア充か)。