「ど」 「どー?」で訊く

「~ですね・ですよね」→「どー?」の流れが基本形です



まず、他の記事のヒントについて軽く触れます。

一つ目のヒントは、「名指し」です。「〇〇さん、」と相手の名前を積極的に呼ぶということと、なるべく先に挨拶など話しかけるということが重要という内容です。


そして、二つ目。「~ですね・~ですよね」のカタチです。「名指し」して声をかけたあと、「~ですね」というかたちの文で、相手に軽い同意を求めます。


……あ、ちなみに1つ付け加えておきますと、これ、相手が必ずしも同意してくれなくても大丈夫です。重要なのは話の内容の正誤などではなくて、「形」です。とにかく相手と気楽なコミュニケーションを取れれば、ここでの目標は達成です。



では、今回さらに雑談が広がるように、この2つのヒントに三つ目のセリフを加えていきましょう。


三つ目のセリフは、「どー?」です。

「どういうふうに使うんですか?」って? ……そう、まさしくそのように使うのです!

“ど”ういうふうに~?」というように、頭の文字が“ど”になっています。


今回のセリフの形も、もう一つの「~ですね・~ですよね」の形と同じくとてもカンタンです。「ど」から始まる質問を考えて、相手に投げかけるだけです。


ここでもいくつか例文をつくってみましょう。


「ど~?」のセリフの例文

・どんなお店が好きですか

・どのくらい行きますか

・どうやって使うんですか

・どのキャラが一番好きですか

・どこに出かけますか

・どっちがいいですか


「ど…」と考えるだけなので、そんなに難しくないかと思います。


実際の会話のなかでは、必ずしも“ど”が先頭にこなくても大丈夫です。例えば、このように…


例)・週末は“ど”こに出かけますか

  ・このゲームのなかで、“ど”のキャラが一番好きですか 


…などです。


では、他の2つのセリフと組み合わせて使ってみましょう。

まずは「名指し」から始めて…「~ですね」の形とつなげて…最後に「どー?」と質問します。

ではやってみます。


「〇〇さん、おはよう! 今日一日終われば、やっと明日から連休ですね! 〇〇さんは、どう過ごす予定ですか?」


…上の例では、「名指し」を2回使用しました。このように、不自然にならない程度であれば、なるべく相手の名前を入れた方が、得です。


どうでしょうか。気軽な雑談っぽくなっている気がしませんか。


「人とのコミュニケーションが得意」な方は、特別難しいことを意識しなくても、このような言葉がスラスラ出てくるので、うらやましいですね。

でも、「雑談ができない」私と同じような方でも、「会話のパターン」を知れば、このようになんとかなるものです。「母国語」のように話すか、「文法を学んで話すか」の違いと同じようなものだと思います。「母国語」として話してきた経験の長い「雑談ネイティブ」に比べたら、小手先の技術なのでどうしてもぎこちなくなったり劣るものですが、大丈夫、決まった「パターン」を意識して練習すれば、かなり「ネイティブ」に近いところまでいけます。



さて、今回の「どー?」も、相手や場面に合わせて、もっと軽い言葉に代えることもできます。


例)「〇〇ーおはよー! 今日ヤバい暑くね? 天気いいしプール行くとかどう?」


…若い人のLINEのやりとりをイメージしてつくってみましたが、不自然だったらごめんなさい(汗)

でもニュアンスは伝わったかと思います。伝わっているといいな。


今回の「どー?」でも、たくさん文をつくって、練習しておきましょう。一人でいるときにイメージトレーニングをしておけば、実践のときに役にたちます。


私自身がよくやるのが、以前も書きましたがスマホのメモに、例文を思いつく限りたくさん書いておくことです。そうして、ヒマな時に読み返したりしておくと、体にパターンの「感覚」が染みついて、実際にリアルタイムで人と会話するときにスラスラ出てきやすいのです。


あともう一つ、パターンに慣れるためによい情報を。

寝る前に、例文をつくったり読み返したり、人との会話のイメージトレーニングをしておくと、より、頭に入りやすいです。

というのも、脳は「寝ている間」に日中取り入れた知識を整理してくれるようで、「文を頭に入れて」「寝る」をすると、次の日によりスラスラと言葉が出やすくなる感覚を得やすいのです。

あと、寝る前に布団の上で「なんとなくスマホを見てしまう時間」に、メモアプリを開いて会話文を眺める、というように、習慣づけやすいという利点もあります。「眠気」のある状態のときのほうが、より潜在意識に働きかけやすい…というのは、流行のスピリチュアル関連の本でよく言われやすいことでもあります。


とにかく、気合いを入れて「やるぞ!」だとストレスがかかりやすいし、かえって実際の会話のときのプレッシャーにもなりやすいので、気楽に普段の生活の延長線上に取り入れるようにしてみてくださいね。

そうすれば、「人との会話」自体も、特別な意識がなくできる単なる習慣、くらいのものにできるかもしれません。